TV番組等の収録では通常HDCAMテープ等で収録。収録後にポスプロでオンライン編集用のApple ProRes .mov と オフライン編集用の DV-NTSC .mov にインジェスト(デジタイズ)作業を行った後に編集作業を行います。
インジェスト作業に関しては、収録本数やポスプロの稼働状況にもよりますが、最大で数日の所要日数が必要なため、プロダクション作業全体の中でも大きなオーバーヘッドとなっていることが問題でした。
このたび阿吽技研株式会社様のご協力により構築したのが、Quadrus TechnologyのIngest MachineとGB LabsのSPACE SSD(超高速NAS)を核にした現場において長時間のマルチカメラ(1台のIngest Machineで8chのSDI入力)の信号をデータ収録するシステムです。
収録現場にてオンライン編集用のProRes .movとオフライン編集用のDV-NTSC .movをリアルタイムで生成/保存、さらにディレクター陣が編集作業を行うための複数のHDD(今回はオンライン素材24TB×2台、オフライン素材8TB×3台)へのコピーまで行います。
それによって制作スタッフは収録終わりのタイミングで編集用HDDを持ち帰ることができます。
さらに納品データはQC(Quality Check)まで行っています。
問題となる信頼性については、電源はもちろんUPSなどで保護しているほか、Ingest MachineやSPACE等の収録系統も3重(現用・予備・単独予備予備)のバックアップ構成となっており、chに対して1台のデッキのみでの収録や、比較的利用が進んできているデッキ形態のデータ収録専用機を複数台並べての収録よりも安全な体制となっています。
IT寄りの表現をするならば、SPoF(Single Point of Failure, 単一障害点)を極力排除しています。
SPACE SSDを核とした収録・編集システムはスタジオ/ポスプロ等の常設環境での採用は進んできていますが、弊社の強みである現場での運用力(今回の構成でセットアップは2時間で完了しています)や制作経験・技術経験による番組チームとの円滑な連携力を活かし、毎回状況の異なるロケ収録現場での安定稼働(今回の事例では3日間で合計数十時間の収録)を実現しています。